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2024-08-21

空き家を放置していると固定資産税が6倍に?対策と問題点を不動産会社が徹底解説

空き家を放置していると固定資産税が6倍に?対策と問題点を不動産会社が徹底解説


空き家問題は社会的な課題として認識されていますが、相続の複雑さや費用面の問題から根本的な解決には至っていません。また、解決に至らない理由として、空き家を所有している人の解決意識が低い点も見逃せないポイントです。

空き家所有者の意識を改善するための施策も講じられており、その中でも特に注目しておきたいのは
固定資産税が6倍になる可能性がある」ことです。

そこでこの記事では、空き家を放置していると固定資産税が6倍になる理由とその回避策について解説します。空き家を専門に取り扱う不動産会社による実際に役立つ記事になっていますのでぜひ最後までお読みください。

また、空き家問題は所有者のみが認識・対策すればよい話ではありません。

・空き家にかかる固定資産税に関する情報を知りたい
・空き家に関する法律や制度の概要を知りたい
・自治体の支援や補助内容を知りたい
・空き家問題を解決してくれる不動産会社に出会いたい

これらの悩みは、空き家の所有者・近隣に空き家があり困っている人・将来空き家を相続するかもしれない人など、多くの人が直面するかもしれない悩みです。

空き家問題解決のためぜひ最後までお読みいただき、空き家問題への理解を深めましょう。

空き家であっても税金はかかる


最初に理解すべきことは、土地や建物を利用していなかったとしても固定資産税や都市計画税がかかることです。つまり、空き家であっても税金は支払わなければなりません。

利用していない土地や建物に税金だけ支払うのは理不尽に思うかもしれませんが、それが世の中のルールです。言い方を変えれば、空き家であるだけですでに損失が発生する現実を理解しましょう。

空き家の固定資産税が6倍になる?


空き家は固定資産税が6倍になるという記事やニュースをご覧になったことはありませんか?これは紛れもない事実です。
ここでは、なぜ固定資産税が6倍になるのかを解説します。

土地と建物にかかる固定資産税の仕組み

空き家の固定資産税が6倍になる仕組みを知るためには、固定資産税の仕組みを知ることが重要です。

固定資産税とは、土地や建物などの固定資産を所有する人に課せられる税金です。毎年1月1日時点でこれら固定資産を保有している人は、固定資産税を納付する義務があります。

固定資産税は土地や建物の価値に準じて課税されます。固定資産税を課税するために定められた土地や建物の現在価値のことを「課税標準額」といい、課税標準額の合計に1.4%を乗じた金額が支払うべき固定資産税です。

住宅用地の特例による固定資産税の軽減措置

ただし、土地の中でも住宅用地の固定資産税には軽減の特例が存在しています。これは、住宅が建築されている土地については固定資産税を最大6分の1にまで減免するというものです。



課税標準額2,000万円・土地の広さ150㎡の土地上に「住宅が建築されているとき」の土地の固定資産税は、以下のように軽減措置を施したうえで課税されます。
2,000万円(課税標準額)× 6分の1(軽減税率) × 1.4% ≒ 46,000円

特例措置がないときの課税標準額は以下のとおりです。
2,000万円(課税標準額) × 1.4% ≒ 280,000円

土地は、住宅が建築されているだけで絶大な節税効果があることがわかります。

空き家放置による節税が空き家問題の足かせになっている

社会問題化している空き家問題の明確な足かせは特例にあるといっても過言ではありません。そのため、国は空き家問題を解決するために法律を作り、放置されている空き家にはこれら軽減措置を適用されないような仕組みを作りました。その仕組みとは、適切に管理されていない「特定空き家」は住宅用地の特例措置を適用できなくする、というものです。

軽減税率があることは喜ばしいことですが、空き家問題の観点から見れば逆効果です。なぜなら、空き家を解体することによって固定資産税が上がるため、所有者が空き家を解体・維持管理するインセンティブが働かなくなるからです。






特定空き家とは?

そもそも特定空き家とはどのような空き家のことを指すのでしょうか。
「空家等対策の推進に関する特別措置法」の運用ガイドラインによれば、特定空き家を以下のように定義しています。


・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
出典:国土交通省 「特定空家等に対する措置」に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)」
https://www.mlit.go.jp/common/001090470.pdf

すでに問題が発生している空き家はもちろんのこと、放置すれば問題が発生する空き家が対象になっている点に着目してください。まだまだ大丈夫と問題を先送りしていると、特定空き家に指定されてしまうことになりかねません。

なお、特定空き家に指定される基準は空き家が存在するエリアの特性により異なると示されています。同程度の劣化が認められる空き家であっても、狭い道路に面している空き家と、広い道路にポツンと面している空き家では当然にリスクが異なるからです。そのため、他の空き家と比較してもあまり意味はありませんので、その点も覚えておきましょう。

特定空き家に指定されると住宅用地の特例措置が受けられなくなり固定資産税が6倍になる

特定空き家に指定されると、住宅用地の特例措置から除外されるため固定資産税が最大で6倍になります。上述のとおり、今までは46,000円だった固定資産税が280,000円になると言われれば、空き家問題の解決の糸口になる可能性はかなり高いといえます。

以上が、空き家に課せられる固定資産税が6倍になる仕組みです。固定資産税の仕組みと合わせてしっかりと理解し、空き家を所有している人は、放置することのないようにしましょう。

特定空き家に指定され固定資産税が上がらないようにするには?


特定空き家に指定されると固定資産税が6倍にも跳ね上がることがわかりました。
ここからは、特定空き家に指定されないために空き家の所有者がすべき取り組みについて解説します。

適切に維持管理を行うこと

当たり前のことですが、空き家であっても自分が住んでいると思い維持管理を行うことが重要です。なぜなら、人が住んでいない住宅やその敷地は、想像をはるかに超えるスピードで劣化していくからです。

空き家で行いたい維持管理は主に以下の4点です。
定期的な清掃
故障や破損箇所のメンテナンス
除草や植栽の剪定
防犯対策

どれも自分が住んでいる家では当たり前のようにしていることですが、いざ空き家になると放置してしまうものです。特定空き家に指定されないためには、日々の行いが重要だと心得ましょう。

また、自分で管理できないときは誰かに管理を任せるという選択肢も考えるべきです。費用が発生する点はネックですが、固定資産税が6倍になることを考えれば安いものです。地域貢献への意味合いもありますので、遠方だったり維持管理が困難だったりするときは、空き家を管理してもらうことも視野に入れるとよいでしょう。

なお、弊社:しとくBase.では空き家の維持管理のお手伝いを行っております。静岡県中部エリア(菊川市・掛川市・袋井市・牧之原市・御前崎市・島田市・焼津市)で空き家の維持管理にお困りの方はお気軽にご相談ください。

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利活用を考えること

空き家を空き家のままで維持することも重要ですが、資産として利活用することも有効な手段です。資産として利活用するには、以下のような方法が考えられます。

賃貸物件として誰かに貸し出す
 →賃貸市場では戸建て賃貸は数が少なく、全体の10%程度しか存在していません。
  戸建て賃貸として活用し家賃収入を得ることで、空き家が毎月お金を産む資産になります。

売却する
 →思い入れのある家や土地を売却するのは寂しいものですが、空き家放置に比べれば社会的な貢献度は高いでしょう。
  また、売却により利益が出ることも重要ですが、何より空き家リスクから解放される点も魅力です。

リフォームやリノベーションを施しセカンドハウスとして利用する
 →少し手を加えることで空き家は再生できるものです。
   週末用の別荘や趣味のスペースなど、せっかくの土地建物を有効に活用しない手はありません。

空き家の放置はマイナスばかり 深刻になる前に相談しよう


今回は空き家を放置していると固定資産税が6倍になる仕組みと、その回避策について解説しました。特に、覚えてほしいのは特定空き家の存在です。

特定空き家は「自分の空き家は大丈夫だろう」と思っている人が多いのも事実。しかし、その実態はかなり差し迫った問題と認識すべきです。今後、相当な数の空き家が特定空き家に指定されることが予想されています。

また、この記事を読んで以下のように思われた人もいるのではないでしょうか。

・自分の空き家なんて狭いし利活用なんてできそうにない
・空き家を維持管理する費用を負担できない
・空き家を解体するお金がない

これらの声は、実際に弊社:くBase.が空き家についてご相談いただいたお客様から伺った率直な意見の一例です。どれも切実な悩みですが、これらすべての悩みを弊社で解決することが可能です。

空き家に関する悩みは一人で抱え込まずにお早めに相談することをおススメします。なぜなら、空き家問題は時間が経って解決するものではなく、むしろ悪化する一方だからです。

弊社:しとくBase.では不動産事業はもちろんのこと、空き家に関するお手伝いや事業用地に関するサポートも行っています。地域に密着して手厚くサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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